てんむす 10巻（完）

女子高生大食い漫画がついに完結です。週刊少年チャンピオンで連載されていました。

この世界ではその昔、神様に豊穣の感謝を捧げるために大食い競技をしたという伝承があります。その大食い競技を司っていた巫女さんが「天娘」（てんむす）と呼ばれたのですね。そして現在ではその天娘にちなんだ大食い競技が年に一回「天食祭」という形で開かれていて、全国の女子高生が頂点である天娘を目指して大食い競技に挑んでいます。主人公の春風天子はひょんなことから大食い競技をする「食い道部」に入り、天娘を目指すのです。

この作品のポイントは、大食いをきちんとスポーツとしてとらえていること。なので、ただ単にどか食いをするとかではなく、データに基づいて効率良く大食いをするような描写がたくさん見られるのです。取材協力にはテレビ東京の「元祖！ 大食い王決定戦」やフードファイターの方々の名前も見られます。しかしあれですね。全然料理漫画とは関係ないんですが、先日テレビで放映された元祖！ 大食い王決定戦全国縦断新女王発掘戦の地方予選を見たら、細くて綺麗でめちゃめちゃ食べる人がすごく多いんですね。いやー、すごいです。

週刊少年誌での料理漫画として毎週楽しく読んでいたのですが、昨年末に完結したのでした。しっかり天食祭の本戦が終わり、その後のエピローグまでも描かれていたのはとても良いです。同じ高校スポーツ大食いものである、土山しげる先生の大食い甲子園がちょっと尻切れトンボ気味に終わったので、対照的と言えるかもしれません。

2013年1月8日発売

てんむす 10 (少年チャンピオン・コミックス)

てんむす 1 (少年チャンピオン・コミックス)