料理漫画を研究してます

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アントルメティエ 2巻

グランドジャンプで連載中のスイーツ漫画2巻です。

主人公の小椋かのこは200年続く老舗和菓子屋の娘だったのですが、どうしてもケーキが好きでケーキ屋になりたかったのです。なので、喫茶店でバイトをし、シュークリームを焼いたりしていました。ところが、ある日偶然にも銀座の高級ホテルのシェフパティシエがその喫茶店でシュークリームを食べ、あまりの美味しさにかのこをその場でスカウト。そして、かのこの新たな就職先となったホテルには、スイーツヘブンと呼ばれるイケメンで凄腕の四人のパティシエがいたのでした……というお話です。

ちなみにタイトルのアントルメティエとはパティシエの役割のこと。もともとは料理と料理の間に出すポタージュとか卵料理を担当する人の意味だったんですが、最近はデザートを作る人という意味に変わってきているそうです。で、現在ではパティシエの中でも生菓子などを担当し味の決め手になるクリームやムースなどを作る専門家をアントルメティエというとのこと。かのこはいずれアントルメティエをやってもらうと言われていたりします。

今回は、スイーツヘブンの一人にして先輩アントルメティエである東宮とかのこがアシェットデセールの専門店に出向しろという事例を受けます。アシェットデセールとは皿盛りのデザートのこと。お客様の目の前で皿盛りのデザートを造る専門店では、ホテルのデザートの常識が通用しなかったりします。悩む東宮とかのこ。いったいどうすれば……というお話ですね。

主人公が女性だとどうしても男性シェフがモブに埋もれやすいんですが、スイーツヘブンの人達はキャラが立っているというか個性が濃いし、専門用語もばんばん飛び交う本格的な作品で面白いです。ただ、専門用語がちょっと飛び交いすぎでもあります。アントルメティエ、アシェットデセールとかでも、一応台詞で説明はされているものの、難しいですよね。他にもばんばん飛び交って、一応ルビとか台詞で説明されているものの難易度はかなり高いです。巻末に用語集が欲しいなあ。

2013年1月18日発売

アントルメティエ 2 (ヤングジャンプコミックス)

アントルメティエ 2 (ヤングジャンプコミックス)