料理漫画を研究してます

料理漫画研究家としてのあれこれをここに書いていこうかと思います。 お仕事のご依頼はkei.sugimuraあっとgmail.comまで!

ワカコ酒 1巻

この作品、素晴らしいです。読まないと損をしますよ! というぐらい、オススメです。間違い無く、2013年度の僕的料理漫画大賞で上位に入るでしょう。そんなにも気に入っているのが、この「ワカコ酒」なのです。エキレビでも原稿を書きました。

女子だって「孤独のグルメ」するんです。『ワカコ酒』で一人酒(エキサイトレビュー) - エキサイトニュース

呑兵衛の舌を持って生まれた村崎ワカコ(26)が、お店に行って一人お酒を飲むのですね。一回4ページ(初回は6ページでした)で、毎回お酒と料理を楽しんでいます。お酒は日本酒が多いのですが、ワインやビールや焼酎を飲んだりもしていますね。いやもう完全に呑兵衛です。

とりあえずpixivで8話分を読むことができるので、何はともあれ読みましょう!
ワカコ酒 - pixivコミックで漫画を無料試し読み

pixivのIDを持っていない人は公式ページで第一話を読みましょう!

何がいいかって、ワカコは常に全力でその時その時の食事とお酒を楽しんでいるのですね。「あ、これとこれを合わせたらおいしそう」「お、こんなメニューがあるのか」と楽しんでいるのです。そして、料理とお酒がマッチして口の中が幸せな感じになったら「ぷしゅーーーーー」と吐息が漏れるのですね。これがまた実にいいわけです。美味しさの余韻を感じさせますね。

おかげでこれを読むたびに、お酒を飲みたくなってたまりません。「読むとお酒を飲みたくなる」力にかけてはかなりのものです。ちなみに単行本にはお店のロケ地(店名は出てきていません)がいくつか明かされているのですが、広島と三鷹が多くなっています。これは、ひょっとすると、掲載誌であるコミックゼノンがあるのが三鷹ということを考えると、普段は広島在住で飲んでらして打ち合わせで三鷹に来たときにそこのお店に行っているのかなーとか思ったりしちゃったり。まあ、それはおいといて。

過剰なうんちくを語るわけでもないし、すごい料理が出てくるわけでもない。それでもとても美味しそうに思えるのは素晴らしいです。やっぱりこれは「ぷしゅーーーー」という、酒飲みならわかる、幸せの吐息のなせる技でしょう。鼻から抜けていく香りとか、とかく「空気感」の描写がとても素晴らしい作品です。

問題なのは、ですよ。掲載誌であるコミックゼノンが月刊誌。1話4ページということを考えると次の単行本は……と思ったら、2巻は2014年に発売されると描かれていました。早く2巻出ないかなあ。

2013年5月20日発売

ワカコ酒 1 (ゼノンコミックス)

ワカコ酒 1 (ゼノンコミックス)