料理漫画を研究してます

料理漫画研究家としてのあれこれをここに書いていこうかと思います。 お仕事のご依頼はkei.sugimuraあっとgmail.comまで!

TOKYO FM「TIME LINE」で『グルメ漫画50年史』が紹介されました!

9月5日放送のTOKYO FM「TIME LINE」で『グルメ漫画50年史』が紹介されました! イマジネーションという、書籍や映画を紹介するコーナーです。

もう放送が終わっているので、Radikoタイムフリーのアドレスを。一週間ほど聞けるようです。外出中でリアルタイムに聞けなかったのが悔やまれる……
radiko.jp

紹介してくださっているのは『ラーメンと愛国』を書いた速水健朗さん!
メディアの中で「食」がとりあげられ、それがグルメ漫画にどう影響を及ぼしたのか、というところがメディアによって志那そばから中華そば、ラーメンへと呼び名が変わっていた歴史と似ている、非常に近いテーマを扱っているのではないか、面白いというお言葉をいただきました。ありがとうございます!

番組の最後の方のコーナーです。
是非聞いてみてください!

Webページには書評もいただいております。
www.tfm.co.jp

グルメ漫画50年史 (星海社新書)

グルメ漫画50年史 (星海社新書)

『グルメ漫画50年史』本日発売!

いよいよ発売日がやってまいりました!
グルメ漫画50年史』本日発売です!!

グルメ漫画50年史 (星海社新書)

グルメ漫画50年史 (星海社新書)

料理漫画、グルメ漫画の歴史を、食文化へどういう影響を与えたのか、また食文化からどのような影響を与えられたのかを書いた本です。

1970年から10年ごとに時代を区切り、その時代を代表する作品を紹介すると共に、食文化への相互の影響を考察していきます。

その時代を代表する作品というのは、さんざん悩みましたが、「単行本で10巻以上出ている作品」と定義しました。というのも、まず単行本になっているということは、それだけ広く受け入れられていることの証左であること。そして、10巻以上続いているというのは、一定以上の支持を受けているという作品であると考えたからです。

もちろん、エッセイ漫画や、四コマ漫画のように、巻数がそれほど多くない作品もあります。その辺は、テレビドラマやアニメの原作になっていたり、関連本が多くでるかどうかによって判断しました。

皆様に早く読んでもらいたいような、ちょっと怖いような、いつもの新刊が出るときの感じになっています。

コミックナタリーさんにもとりあげていただきました!
natalie.mu

うちの媒体でとりあげたるよ! という方。ご連絡お待ちしております。
割とどこにでもほいほい行きます。

特典情報としては、COMIC ZINさんがすごいことをやってくれました!

コラムを担当させていただいている、『新米姉妹のふたりごはん』の柊ゆたか先生がペーパーを描いてくださったのです! COMIC ZINさんで購入するともらえるようなので、この機会をお見逃し無く!

そして、そのコラムを書かせていただいている『新米姉妹のふたりごはん』の4巻も同じ日に発売だったりします!

まちがいなく、今最も注目すべきグルメ漫画のひとつなので、是非読んでみてください。
まだ読んだことが無い方は公式ページで一巻まるごと試し読み中なので、今がチャンスです!
daioh.dengeki.com

このあと、いろいろな書店さんを見て回ろうと思っています。

あ、ひとつお詫びが。資料を公開すると言いましたが、主に僕の作業遅れで今日に間に合いませんでした。急ぎます。週明けには何とか……

序文に関しては、こちらにノーカット版を公開しておりますので、手に入れた方は見比べてみるのも楽しいと思います。

mumu.hatenablog.com
mumu.hatenablog.com

それでは、『グルメ漫画50年史』をよろしくお願いします!

グルメ漫画50年史 (星海社新書)

グルメ漫画50年史 (星海社新書)

『グルメ漫画50年史』序章ノーカット版公開その2

昨日の続きで、序章の公開です。

mumu.hatenablog.com

序章:どうして我々はグルメ漫画に心惹かれるのか

●対決物の要素がある

 グルメ漫画の中のジャンルに「対決物」があります。主人公とライバルが、料理で対決をするというもの。有名なところでは『包丁人味平』(原作:牛次郎、漫画:ビッグ錠)や、『美味しんぼ』(原作:雁屋哲、漫画:花咲アキラ)、『ミスター味っ子』(寺沢大介)などや、最近のものだと『食戟のソーマ』(原作:附田祐斗、作画:佐伯俊)が有名でしょうか。

包丁人味平 〈1巻〉 包丁試し1

包丁人味平 〈1巻〉 包丁試し1

 あまりグルメ漫画に慣れていないと、対決と言われてもピンとこないかもしれません。多くの場合、主人公と相手が、あるテーマ(特定の食材だったりする)に基づいた料理をお互いに作り、審査員が食べて勝敗を決するのです。

 だいたいにおいては、ライバルの方が優れた食材を持っていたり、特殊な料理方法を操る達人だったりして、主人公はどうやったら勝てるのかわからない状態に陥ります。そこを、対抗する食材を探し求めたり、猛特訓で技術を身につけることによって乗り越えていくのです。そこにはカタルシスが生まれ、気持ちがよかったり、「思う通りの展開で満足する=面白い」に通じるのですね。

 この展開は週刊少年ジャンプのスローガンとして有名な「友情・努力・勝利」に結びつけやすいということもあります。食材探しに協力をしてくれる友人や、食材を探し求めたり技術を身につけたりする努力、そして対決での勝利。王道だからこその楽しみがここには凝縮されているのです。

●成長物語も多い

 グルメ漫画で多いテーマに、主人公が寿司職人だったりラーメン職人だったりするものがあります。最初から寿司の達人であることは少なく、多くの場合、初めて職人の世界に入り修行をしていきます。つまり、職人の成長物語なのです。

 達人への道は長く険しく、時には理不尽なこともあります。そういった、普段とは異なる職人の世界を垣間見ることで、こういうことを考えているんだと「興味をそそられる=面白い」となるのですね。最初はひよっこだった主人公がどんどん成長していく姿を見ていくことも、「思う通りの展開で満足する=面白い」となります。

 また、主人公が初心者であるからこそ、作中で教わったり勉強していくという形で、細かな知識が提示され、読者も一緒に学んでいくことができるのです。一緒に成長や主人公を取り巻く人間ドラマを追体験できるのですね。

●ノウハウ系の基本がある

 ノウハウ系とは、「こういうときにはこういう原理でこうするといいよ」というコツを教えてくれる本です。少しややこしいのですが、似て非なるものにハウツー系があります。こちらは、手順などが一通り説明されていて、その通りにすればいいという教科書のようなもの。ノウハウは、その手順に沿った上でこの部分をこうすればもっと良くなるという部分です。ハウツー系は万人向けのものであるのに対し、ノウハウは誰にでも当てはまるわけではないが、ハマった時には効果が大きいという特徴があります。

 同じように料理をする上でも、レシピ本通りにやるのがハウツー系で、アレンジを加えたりするのがノウハウ系でしょうか。

 グルメ漫画はノウハウ系が充実しています。料理を手早くする手順や、少し美味しくするための工夫などが多く描かれているのです。これは漫画という媒体の特性も大きく影響しているでしょう。たとえばお手本通りに料理を先生が作るのを見た後に、自分なりに工夫をしたらどういう味になるだろうかという試行錯誤を描けるのです。

 また、グルメ漫画では「失敗」を描けるのも大きいでしょう。たとえばレシピ本や、テレビの料理番組などではここをこうすると失敗する、ということは書かれていませんし、失敗したときの具体例は映し出されません。でも、グルメ漫画なら、主人公やヒロインが料理に不慣れであるという設定のもと、失敗して「美味しくない」ものができあがる過程を描けるのです。

 料理を作るだけがノウハウではありません。食べるときでも、『孤独のグルメ』(原作:久住昌之、作画:谷口ジロー)や、『ワカコ酒』(新久千映)などで見られる「こういう気分のときにはこういうものを食べよう」「こういうときにはこうするといい(そうすると気分が晴れる)」というのは、まさにノウハウそのもの。読んでいると、同じお店に行って同じものを食べたくなるグルメ漫画には、こういうノウハウを知り、実践したくなる楽しみがあるのです。そのノウハウが自分に合うか、実践してみたい、なぜなら「興味深いから=面白い」となっているのですね。

孤独のグルメ 【新装版】

孤独のグルメ 【新装版】

●紙に描かれた料理を味わうとは

 ここまでで、グルメ漫画の「面白い」について考えてきましたが、そもそも漫画である以上、出てくる料理は「絵」でしかないわけです。その料理を「美味しそう」と思わなければ、「面白い」にはつながりません。ではどのようにして、美味しそうに描写をしているのでしょうか。

 そもそも我々は、料理を味わうときには味覚(味わい)だけを使っているわけではありません。五感を全て使っています。嗅覚(香り)、視覚(見た目の美しさ)、触覚(いわゆる食感や口に当たるときの温度)、聴覚(パリッという音や、ジュージューいう音や、サクサク音等)も重要です。たとえば同じお煎餅でも、湿気てしまってふにゃふにゃになっていると、パリッとしているときに比べて美味しくなくなっていますよね。お煎餅そのものは中身が変わったわけではないのに、湿気を含んで食感が変化するだけで美味しさが変わってしまう。触覚も重要な要素であるからに他ならないのです。他の感覚も同様ですね。

 料理が美味しそうで、読んでいるとお腹が空く作品は五感を刺激するような描写を多くしています。視覚的に美しいのはもちろんのこと、オノマトペ(擬音)を使って温度などをあらわしたりすることができます。たとえばステーキでも、ただ単に肉を描かれるよりも、熱々を示す湯気が立ちこめていて、ジューッという音がしている方が美味しく見えるのです。さらには、香りを嗅いだときの反応や、もぐもぐと食べている口元のアップなどを描いて美味しそうということを強調するのです。

 五感を表現するときに重要なのが「共感」です。どれだけ美味しそうに描いたつもりでも、結局は読者の頭の中に味わいが想像できなければ、「美味しそう」とはならないからです。よく使われるのが、料理を食べた後の台詞ですね。ただ食べて美味しいというだけでなく、「噛むと口の中に肉汁がじゅわーっとあふれてくる」と言った方が、実際にその味わいを想像しやすくなり、共感できるのです。こういったリアクションには過剰なものもありますが、ただ単に美味しそうにもぐもぐと食べる口元をアップで描く、という手法を採っている作品もあります。

 ただ、現代に生きている我々はそれだけではなく、もうひとつ「情報」をも食べていると考えられます。同じ料理でも、そのまま出されるのではなく、「これは実はとても希少な部位で、滅多に手に入らないのですが今回特別に手に入りました」と言われて出されたら、じゃあしっかり味わわなきゃと思い、いつもより美味しいように感じるでしょう。行列に並んで食事をしたときに、これだけ並んでいるのだから美味しいに違いないと思い、より料理を美味しく感じるという経験は誰しもあると思います。

 グルメ漫画では、その「情報」をうまく使っている作品が多いのです。どれだけ苦労して手に入れたのかの過程を物語で見せることもできます。この味が思い出の味である理由などを提示することもできます。料理人と客の間の関係性も、読者は知ることができるでしょう。こういった物語性を付加することで、絵に描かれた料理を美味しいように見せることができるのです。

 当然ですが、優れたグルメ漫画ほど、これらの情報を組み合わせて面白さを演出しています。普遍的な面白さを持っているからこそ、連載が30年以上続く作品も多く、世代を通じて愛されているのでしょう。

 次章からは、実際のグルメ漫画をとりあげ、グルメ漫画の歴史を振り返っていきます。

 なお、本書では10巻以上続いた作品を中心に取り上げていきます。これは、長く続いている作品ほど、多くの人に認められ、愛されているからと考えているからです。ただし、グルメ漫画史上で重要な転機となる作品や、そもそも巻数が少なくなってしまうエッセイ系漫画や、アニメ化やドラマ化を果たした作品などは取り上げる場合があります。

グルメ漫画50年史 (星海社新書)

グルメ漫画50年史 (星海社新書)

『グルメ漫画50年史』序章ノーカット版公開その1

今週末発売予定の『グルメ漫画50年史』。
もうすぐ試し読みが公開されるのですが、実は、序文というか序章に関しては没バージョンが存在します。

なぜ没にしたのか。
それは、ちょっと情熱を持って書きすぎてしまったため、ページ数が大幅に膨らみすぎたからという。どうせページ数が膨らむのだったら、少しでも多くのグルメ漫画の紹介をしたい! ということで、なくなく削って半分ぐらいの短縮バージョンにしたのでした。そんな前書きよりも早くグルメ漫画の話が読みたいんだよ! と言われたら、そうですよね。その通りですとしか言いようがないですよね。

でも、ちょっともったいないよね。いい文章だよね(自画自賛)ということで、編集さんの許可も得たので公開したいと思います。試し読みが公開されたら、見比べてみるのもいいかも! 長いのでちょっと分割して掲載するのと、ブログ上で読みやすいよう改行を入れたり数字を修正(縦書きだから全角で書いたりしていたのでそれを半角に)したりしています。書影はAmazonリンクで代用します。こんな感じのを挿入していきます。

グルメ漫画50年史 (星海社新書)

グルメ漫画50年史 (星海社新書)


(ここから)

序章:どうして我々はグルメ漫画に心惹かれるのか

 グルメ漫画、料理漫画、食漫画……言い方は違えども、「食事」にまつわるテーマの漫画はたくさんあります。その歴史は40年を軽く超え、今や50年に届こうとしています。最初はごくわずかだった作品数も、本書執筆時の2017年では毎月30冊前後のグルメ漫画の単行本が発売されるようになり、あらゆる年代層向けの雑誌を見渡せばどこか一誌では必ずと言っていいほどグルメ漫画が掲載され、テレビでグルメ漫画を原作にしたドラマやアニメはひっきりなしに放送されている時代です。間違いなく、一大ブームにあると言えるでしょう。

 どうしてグルメ漫画はブームになっているのでしょうか。本書では、その秘密をグルメ漫画の歴史と共に考察し、解き明かしていきます。

 まず最初に考えたいのは「どうして我々はグルメ漫画に心惹かれるのか」です。多くの人が面白いと感じなければ、ここまでの大きなジャンルにはならないはずだからです。ではグルメ漫画の「面白さ」とは何か。まずはそこから考えていきます。

●そもそも「面白い」とは何か

 まずは「面白い」という言葉を定義しましょう。手元の辞書を引いてみると「見て楽しい。愉快だ。気持がいい」「興味をそそられる。興味ぶかい。独特の魅力がある。対応したり評価したりする価値がある」「趣がある。風流である。風情がある」「望ましい状態である。思う通りで満足させられる。多く打消の語を伴って用いられる」「こっけいである。おかしい。また、奇妙である。一風変わっている」<小学館・精選版日本国語大辞典より>と書かれています。

 つまり、これらのうちの何かを満たしているため、グルメ漫画は面白い、と言えるのです。では、他の漫画に比べてグルメ漫画はどこが「見て楽しい」「興味ぶかい」のでしょうか。

●「欲」に忠実である

 人間には「三大欲求」があります。食欲、性欲、睡眠欲ですね。これらの欲が満たされる時、人は愉快だったり心地良いと感じるのです。ぐっすり眠ったら気持ちがいいですし、性欲が満たされるときも気持ちいいと表現するでしょう。そして、食欲に関しても満たされると「心地良い=面白い」と感じるのです。同じく三大欲求である、性欲を扱った、成人向け漫画が一大ジャンルになっているのも、まさに欲が満たされる作品だからこそであると言えるのです。

 また、「食」は老若男女を問わず、人として生きていくのに避けられないものでもあります。どんな人でも、食欲は無視できません。食べないと死んでしまうからです。それだけ身近なテーマであり、想像しやすいので、グルメ漫画は面白いのです。

 ちなみに、グルメ漫画には性欲と結びついた作品も多々あります。初期の作品には直接的な性表現を伴う劇画は数多く出ていますし、現在で多いのは女の子が食べたときに蕩けるような表情をするものです。美味しい物を食べたときの多幸感を表現するのですが、少々いきすぎと感じられるものも増えてきました。食事は、体内に物を入れるというところから、食欲を性欲の代替に見立てている手法と言えるでしょう。

●知的好奇心が満たされる

 世の中にはたくさんの食材や料理方法があります。これらが作品に登場したとき、読者側は新しい知識を得たと感じるでしょう。つまり、知的好奇心が満たされるのです。知らない食材や料理法を知るだけで、「興味深い=面白い」と感じるのですね。

 そういう視点で見ると、身近にありながら知っているようで知らないジャンルについての漫画に人気があるのがわかります。具体的には、寿司をテーマにした漫画です。魚の種類や食べ方、握り方、関東と関西の違いなど、グルメ漫画を通じて学んだという人も多いのではないでしょうか。寿司をテーマにした作品は、40年の歴史があります。

 もうひとつポイントになるのは、どれだけ美味しい料理でも知らなければ食べることができない、ということです。たとえば近所にとても美味しいお店があったとしても、そこが料理店だと知らなければ食べることはできないでしょう。それだけでなく、調理方法や料理も、多くの人に知られたからこそ、食べられるようになったというものが多くあります。グルメ漫画にはそういった食文化の伝播を担う、いわば「食べる」入門書という側面もあります。

●そもそも日本人は「食べる」ことが好き

 知的好奇心が満たされるということに通じますが、そもそも我々は食べることが大好きなのです。高級レストランからチェーン店、大衆食堂に至るまで、レベルの高い料理店が日本中にはあふれています。

 例えば外食に目を向けてみると、ミシュランガイドの日本版が出版されたとき、世界の他の大都市を遙かに上回る数の店舗が星を獲得していることがニュースになったのを覚えている人もいるでしょう。例えば2017年度で見ても、東京は277軒に対して、ニューヨークは77軒と、4倍弱という差があるのです。

 内食はどうなのか。家庭料理の幅の広さや、探究心は非常に旺盛であるといえます。代表的なのが料理レシピサイト「クックパッド」の人気でしょうか。プロが提示する料理レシピを見るだけでなく、多くの人が自分のレシピを公開し、それが人気を博しているというのは家庭料理に対する情熱が非常に大きいことの表れです。

 また、家庭で調理したものを外に持ち出す「お弁当」の文化も、世界にあまり類がないものでした。冷めても美味しくなるように工夫をし、一つの箱に主食とおかずを詰める。最近では美味しさを追求するだけでなく、外見を楽しくするキャラ弁、デコ弁が流行しました。これも、外出時でも美味しく食事を取りたいことを追求したものと言えます。ちなみに、このお弁当文化は、いまや海外でも「Bento」で通じるほど大ブームになっています。Bentoブームの火付け役は、日本の漫画やアニメで登場人物がおいしそうに食べているシーンからと言われています(Asahi Shimbun Digital 2013年3月6日「パリで人気、Bento」)。登場人物が食事をしているシーンには「食べてみたい」と思わせる訴求力があり、それは万国共通ということですね。

 これらのことから考えてみても、まず間違いなく、日本は美食の国であり、我々は食べることが大好きと言えます。「食」にまつわることを貪欲に取り入れていきたいと思い、知らないことを知ると知的好奇心が満たされるのも、当然と言えるでしょう。

(続きはこちら)
mumu.hatenablog.com

グルメ漫画50年史 (星海社新書)

グルメ漫画50年史 (星海社新書)

このブログが本になります『グルメ漫画50年史』

もうタイトルの通りなのですが、このブログ……というか、正確には料理漫画・グルメ漫画の歴史をまとめた本を出します。
www.seikaisha.co.jp

ちょっとこちらの出版社の広報さんのツイートを見てみてくださいよ!

そう、帯は『ミスター味っ子』『将太の寿司』『喰いタン』でおなじみの、寺沢大介先生に描いてもらいました!
しかもPOPでは僕の似顔絵まで描かれています! 本当にありがとうございます!! もう宝物です!!!

書影はこちらですよ!
f:id:shouyutechou:20170815104813j:plain

ちなみに友人関連には「最近のふくよかな感じがよく出ていてさすがとしかいいようがない」と大評判でした。

こつこつとまとめてきて、あちこちのテレビとかラジオで時々話していたことがついに1冊に!
なんですが、書籍として1冊にまとめるために、あれこれ工夫をこらしています。

10年ごとに時代を区切り、現実の食文化とグルメ漫画がどのように影響を及ぼし合ってきたのかという視点で書くようにしました。たとえば、バブル前とバブル後では、食生活が大きく変わっています。具体的には、さまざまな国の料理を食べられるお店が増えていたり、マニアックな調味料が日本に紹介され、使われるようになったりとかですね。

ではそれがグルメ漫画にはどのような影響を及ぼしたのか。
みたいなことが書かれているわけです。

もちろん逆に、グルメ漫画が流行した結果、実際に食べられるようになったり、爆発的にお店が増えた事例とかも書かれています。

そうしたことをきちんと書くために、最初に着手したのが「グルメ漫画の年表」を作ろうということでした。
雑誌ベースというよりは、世の中に与えた影響的には、単行本に注目。どの作品の単行本の何巻が何年何月に出たのかの表を作ったのです。

たとえばこんな感じ。これは80年代の一部を切り出したものです
f:id:shouyutechou:20170815103457p:plain

90年代とかだとこんな感じです
f:id:shouyutechou:20170815103517p:plain

エクセルで作って、どんな作品が何年何月に……ってわかるようにして、単行本が出ている間は色をつけました。色がちょっと変なのはあれです。もうとにかく長時間この表を見続けるので、なんとなく目に優しそうな色にしただけです。

そうして700作品超の数だけひたすらこういう表を作り、これを本に載せたい! と言ったところ、まあ、なんというか、ページ数的に無理となったのでした。なので書籍には簡易版が掲載されています。

でもせっかくなんで見て欲しい!
この表を見ながらだとより本書がわかりやすくなる!

というわけで、星海社さんのサイト「ジセダイ」で公開してもらう準備を進めております。
ji-sedai.jp

うちのブログでも公開します。

そこでちょーっと皆様に意見を伺いたいのですが、この年表、色とか見るとわかりますが、僕が長時間見る目的でエクセルで適当に作ったものです。なので公開までに手を入れようと思うのですがPDFとかの方がいいのかなあとも思ったりしています。

なので

・PDFや画像で掲載して欲しい
EXCELのままで配布して欲しい
EXCELだけど見やすくなるようにして欲しい
・10年ごとに区切って配布して欲しい
・全部まるごと配布して欲しい
・こういう要素を入れて欲しい

等々を、コメントなりブコメなりTwitterなりで教えて欲しいのです。
発売日の少し前ぐらいの公開を目指しているので、まだ作業できる余地があるのでした。
ちなみに現状では、単行本が発売された月と、1巻の発売年月日が書かれています。

今後も、ちょっとずつ、この本はいったいどういう本なのかということをこのブログで書いていきます。
あ! Amazonさんではもう予約が始まっているみたいですよ! よろしくお願いします!!

グルメ漫画50年史 (星海社新書)

グルメ漫画50年史 (星海社新書)

Kindleの1巻90%以上ポイント還元セールの中の料理漫画・グルメマンガ50選

5月26日現在、AmazonKindleストアで1巻のみ90%以上のポイント還元セールをやっているようです。しかし、今回は範囲が膨大! なので、その中の料理漫画をちょっぴしピックアップしてみました。50冊ほど。
でも残念ながら、予定数量が終わった本から終了してしまうそうです。一応執筆時には確認しておりますが、万が一セールが終わっていたらごめんなさい。

●新米姉妹のふたりごはん

daioh.dengeki.com
両親の再婚により、姉妹になったサチとあやり。結婚してすぐに両親が海外に行ってしまったため、急遽ふたりで暮らすことに。快活なサチと、口べたなあやりは、料理を通じて絆を深めていく……と、こういうお話です。ポイントは父親が海外からさまざまな食材を送ってくるということと、あやりは料理が得意ということ。1話目はいきなり生ハムの原木でした。
出てくる食材もさることながら、調理器具もまたいいんですよ。全部、インターネットとかで買えちゃったりします。みんなで集まってワイワイやるときに、何か用意しようと思うと、今の時点で一番参考になる作品と言えるかもしれません。
そして何より。1話ごとにコラムが挿入されているのですが、それを私が書いております。はい、もう臆面も無く宣伝しちゃいます。この機会に是非読んでみてください!

空挺ドラゴンズ

afternoon.moae.jp
龍が空を飛ぶ世界。その仲で、龍を狩猟する捕龍船を舞台に狩人達のお話を描きます。捕らえた龍は、肉に骨に皮に捨てるところなし。食用になったり燃料になったりと、まあ様々な用途で使われます。もちろん、龍の肉を食べたりするのですね。これがまたおいしそうなこと! お話の構成も非常に巧で、マンガ大賞候補になったのも納得の面白さです。

舞妓さんちのまかないさん

websunday.net
京都の花街を彩る舞妓さんや芸妓さん。彼女らも当然ご飯を食べなければなりません。食べるのは屋形と呼ばれるおうちがメイン。そう、舞妓さんは屋形で寝泊まりをするのですね。その屋形の中で腕を振るうのが、主人公のキヨちゃんなのです。そう、舞妓さん達が寝泊まりする家でまかないをやっている主人公なので、舞妓さんちのまかないさんなのですね。
ちなみにキヨちゃんは、舞妓さんになるために青森から上京してきたものの、舞妓に向いていないと諭されてまかないになったので、なんというんでしょう。そこまで京都京都した料理のお話がたくさん出てくるわけではありません。ときおり舞妓さん豆知識みたいなものもはさみつつ、基本的にはゆったりと流れていくお話です。

●めしにしましょう

www.moae.jp
解説が難しい本ほど先に持ってくる法則! 嘘です。
いやー、説明が難しいのですが、舞台は漫画家の仕事場な料理漫画です。人気漫画家まだれ先生のチーフアシスタントおめがさんが、調理方法も量もカロリーもやりすぎな料理を作るお話です。たとえば第一話では、勝手にまだれ先生の家のお風呂場を拝借し、肉塊を60℃の低温調理で調理してしまうのです。終始こんな感じ。
面白いのは、これは全部ほぼノンフィクションということでしょうか。『累』の松浦だるま先生のチーフアシスタントである小林銅蟲先生が、実際に調理をしたものをネタにして作品を作っているという。
独特の言葉遣いも癖になるというか、中毒になるというか、気がついたら真似をしています。

●八雲さんは餌づけがしたい

八雲さんは餌づけがしたい。 1巻 公式サイト: 里見U: ヤングガンガンコミックス: スクウェア・エニックス

未亡人になったばかりの八雲さん。大好きだった料理を作るのも張り合いがないと思っていたら、ひょんなことから近所のいつもお腹を空かせている野球部員な男子高校生にご飯を食べてもらうことに。その食べっぷりに感激し、ひそかに餌づけを試みるのでした……というお話です。
タイトルからはだいぶ生々しい感じを想像してしまいがちですが、そこまではいきません。現状は。
基本的にはほのぼのとお話が進んでいきます。まあ、だんだん距離が近くなるかどうかとかは買って読んでのお楽しみで!

ゴールデンカムイ

youngjump.jp
舞台は日露戦争直後の北海道。あるとき、刑務所から大量の脱獄者が。それらの脱獄者は、体に謎の暗号が彫り込まれた入れ墨をしていた。入れ墨は、合わせるとアイヌの黄金を隠している在処を浮かび上がらせるという。かくして、黄金を求めて刺青人皮の争奪戦が始まる!
という感じなのですが、まあこれがめちゃめちゃ面白いのですよ。ありとあらゆるエンターテイメント要素を入れた感じ。主人公は日露戦争で活躍した不死身の杉元。彼がアイヌの少女アシリパと出会い、黄金を求めていきます。敵は軍だったり新撰組の生き残りだったり、さまざまな勢力と入り乱れて戦います。じゃあどの辺に料理やらグルメな要素があるかというと、アシリパさんが繰り出すさまざまなアイヌ料理があるのです。捕らえた獲物を食べるのですね。それがまあ、おいしそうであり、顔芸が必要になりそうであり、十分以上に料理要素が入っているのですよ。
2016年マンガ大賞受賞も納得の面白さです。

●だがしかし

www.shogakukan.co.jp
駄菓子屋の息子ココノツは、ある日駄菓子マニアの美少女ほたると出会う……
と書くと、ボーイミーツガール物のように思えますが、実際はなんというんでしょう。ほたるさんが繰り出す駄菓子うんちくマンガという感じでしょうか。毎回、テーマとなる駄菓子についてとことん語り合うのです。これがまあ、面白いのですね。アニメにもなりましたし、原作未読の方はこの機会に。

●衛宮さんちの今日のごはん

web-ace.jp
実はちょっとだけ先に謝らなければならないことが。というのも、Fateシリーズについて、FGOは最近やっているのですが、他にあまり詳しくないのです。具体的には、Fate/Zeroは見ました。で、氷室の天地は全部読みました。あと、FGOやりました。なので、ちょーっとこの辺の人達に対する知識が少ないのです。
でも、料理漫画として面白いのです。家庭料理中心で、みんな笑顔で料理を食べていく。ゆったりとした時の流れからは、とてもじゃないけれども僕の知っている聖杯戦争が想像できないほど。実際、Fateシリーズをやっている人達も大絶賛でした。

ダンジョン飯

comic-walker.com
今一番面白い料理漫画のひとつ。それがダンジョン飯です!
ウィザードリィを彷彿とさせる迷宮に挑戦する主人公のライオス達。いろいろあって、お金がありません。でも、大急ぎで迷宮の奥に行かなくてはいけない理由がある。いちいち食料を取りに帰ることもできない。もうこうなったら、モンスターを調理して食べるしかない!
というわけで、さまざまなモンスターを撃退しつつ、調理します。この調理が実にまあ、おいしそうなんですよ。食材自身がモンスターという空想上の物ではあるけれども、ここの部分をこうやって調理すると食べられる、のような案外きちんとした理論付けがなされていて、できあがる料理はどれもおいしそうに感じるのです。
今は4巻まで出ていて、そこで大きくお話の転機があったところですね。追いつくなら今ですよ!

●ごほうびおひとり鮨

www.funwarijump.jp
彼氏に急に別れを告げられた主人公の藍子。落ち込んだ気持ちを癒やすには、鮨しかない!
というわけで高級寿司屋さんへ行ってみるものの、どうやって食べれば……みたいなところから、お寿司屋さんにはまっていくのです。
原作は数々のお寿司マンガを手がけている早川光先生。単行本だと取材時のさまざまな情報もついていたりするので、参考になります。
余談ですが、第一話の知っているはずのお刺身を頬張ったときの「これ、知らんやつ!」というコマが大好きだったりします。なんかこう、切り抜いてLINEスタンプのように使いたい。

●野原ひろし 昼メシの流儀

www.cmoa.jp
この作品は、ちょっと難しいんですよ。野原ひろしといえば、クレヨンしんちゃんのお父さん。
その野原ひろしが昼休みに食事をするときのお話なのですが、なんというかこう、野原ひろしっぽくないんですよね。僕がアニメはあまり見ていなくて、映画版中心にしか見ていないからこういう感想になってしまうのでしょうか。
野原ひろしの格好をした人が孤独のグルメごっこをする、というように見えてしまって……というわけで、頭をきちんと整理しないと評価できないなあと、評価を棚上げしたままでした。この機会に(紙で買っていたので)電子にしていつでも読めるようにするべきか……?

●パパと親父のウチ呑み

comic.pixiv.net
パパと親父のウチご飯の、大人の世界版。つまり、お酒飲み版です。
子供連れのシングルファーザー同士が、お互いの至らないところを補い合うためにルームシェアをし、共同生活をしていくというのがウチご飯。どうしても、小さい子供達がいるので、彼らが中心になってしまいます。そこで登場したのが大人版のスピンオフというわけですね。子供達が寝てから呑んだりするので、それほどがっつりというわけじゃないんですが、そこがリアルでまた飲みたくなります。

パパと親父のウチご飯 1巻 (バンチコミックス)

パパと親父のウチご飯 1巻 (バンチコミックス)

●球場三食

afternoon.moae.jp
主人公はプロ野球観戦が何より好きで、十二球団全てのファンクラブに入り、全国を巡るさすらいの観戦人。「野球観戦の日は三食を球場内で調達する」というマイルールのもと、全国各地の球場グルメを堪能していくお話です。
作者の渡辺保裕先生といえば、何と言ってもパワフルさで全国の料理漫画ファンの度肝を抜いた『ドカコック』と、熱い熱い野球漫画『ワイルドリーガー』の人。この作品は、グルメ+野球という、渡辺先生の集大成なのです。もう、面白くないわけがありません。実際、野球の観戦をあまりしたことが無い僕でも食べるためだけに球場に行こうかと考えちゃうほど。

●肉女のススメ

comic.pixiv.net
同じ会社に勤めている、タイプの違う三人の女子。共通点は、お肉が好きということだけ。三人の肉食女子が、お肉を食べる! というお話です。
最初はバラバラに話が進んでいくように見えて、あるきっかけで知り合って……というお話の流れはさすが。ちょーっと、作中でなんというんでしょう。下ネタ……違うな。いや、違わないかな。まあ、その辺があるおかげで、うまいことお肉に集中できないというか。その辺がちょっと惜しいんですよね。いやー、難しいもんです。

侠飯

yanmaga.jp
これ、原作小説は読んだはずなのに、漫画版のことが頭に入っていないの何故だ……と思ったら。講談社のあの厳重なパッケージにくるまれたまま、部屋にあるのを発見しました。しかも、2巻も一緒に。なんということだ……
大変申し訳ありません。これを書き終えたら読みます。

侠飯(1) (ヤングマガジンコミックス)

侠飯(1) (ヤングマガジンコミックス)

もやしもん

morning.moae.jp
これが料理漫画・グルメマンガかといわれると賛否が分かれるんじゃないかと。でもなんというか、僕が醤油とかお酒にはまるきっかけを造り出してくれた漫画の一つなので是非にと。
主人公の沢木は、「菌」が見える不思議な力を持っていた。発酵に重要な「菌」と、その専門家である樹教授のもとで、さまざまなことを学んでいく……というお話です。学園生活ものですね。菌がテーマなので、さまざまな発酵および発酵食品が出てくるのです。そこが実に面白く、今でも読み返したりする作品のひとつです。1巻を読んだらそのまま続きを買いたくなっちゃうかも!

銀の匙 Silver Spoon

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もやしもんを入れるならこっちも。ということで、こちらは農業高校のお話です。
主人公の八軒くんは受験に失敗して、農業高校へ。初めて体験する農業高校のあれやこれ。そこで、農業についてだけでなく、普段食べているものは命をいただいているということも学んでいくのでした……
作中に出てくるあれこれの料理がまあおいしそうなこと! ところでこの作品が流行してから、農業高校の志望者って増えたんでしょうか。増えていてもおかしくない、そんな影響力を持てるぐらい面白い作品です。

銀の匙 Silver Spoon(1) (少年サンデーコミックス)

銀の匙 Silver Spoon(1) (少年サンデーコミックス)

●お酒は夫婦になってから

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会社では無口で仕事ができる風を装っている(?)、水沢千里。でも、夫の作るカクテルを飲むと相好を崩して「しふくうううう」となってしまうのでした。というわけで、毎回カクテルが登場し、それを飲む二人を見ながらほのぼのとする漫画です。アニメにもなるみたいですし、今のうちに買っておくといいかも!?

●異世界居酒屋のぶ

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人気小説の漫画化。異世界につながってしまった居酒屋「のぶ」を舞台に、その世界の住人達を居酒屋でもてなしていくお話です。「トリアエズナマ」とか、確かに呪文っぽいですよね。こちらもアニメになるんじゃなかったかと。読むしか!

●であいもん

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東京でミュージシャンになる夢破れた和(なごむ)は、いろいろあって実家の京都に帰ることに。実家の和菓子屋を継ごうと決意して帰った和を待ち受けていたのは、「跡取り」と紹介された少女一菓であり、彼女の父親代わりをすることになったのだった……というところから物語は始まります。京都の和菓子がたくさん出てくる、ほのぼのとした漫画です。
ちなみに「であいもん」とは、京都の言葉で、まあなんというか、マリアージュみたいなものですね。料理とお酒とか、異なる二つの物が合わさったときにおいしくなる、取り合わせが良い物のことを言います。いま2巻が出たばかりですし、すぐに追いつけますよ!

●つれづれダイアリー

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女子高生達が! 釣りをして! 釣った魚を食う! 説明っ!
釣り漫画です。でも、今日の釣果をおいしく!つれづれレシピというコーナーがあったりして、結構実用性は高かったりするのです。こちらも最近2巻が出たばかりなので、追いつきやすいですよ!

●将棋めし

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将棋の対局時で、午後まであるようだと必ずお昼休みがあり、ご飯を食べます。これが何というか、将棋ファンの間では重要な要素になっているのですね。棋士の先生方が何を食べたか、中継でも必ず発表されますし、同じものを千駄ヶ谷にいったときには食べたりするのです我々みたいな人が。
そんな、棋士の食事に注目をしたのが本作です。主人公は女性棋士の峠六段。。昼食に何を食べるのか、将棋にたとえながら選んだりします。タイトル戦のときに毎食カレーを選ぶ「カレー定跡」の話とか、将棋ファンならにやりとするネタがたくさん散りばめられているのもいいですね。もちろん、将棋をある程度知らなくても楽しめます。

きのう何食べた?

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これも90%以上ポイント還元とは! 主人公の弁護士であるシロさんが、同棲している美容師のケンジは、いわゆるゲイカップル。お互いの老後のために、貯金をしなければなりません。貯金をするとなると重要なのは支出を抑えること。というわけで、シロさんは毎日予算を決めて食事を作るのでした。という、二人の生活を描いた漫画です。
やはり特筆するべきは、シロさんの料理の手際の良さ。読んで、その通りに実行すると本当に料理が作れるほどきっちりした手順なのだけれども、うまーく手を抜くところは抜いていたりする、非常に実用度が高い料理が次から次へと出てくるのです。

クッキングパパ

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料理って本当に楽しいんですよー!
クッキングパパも90%引きでした。この作品についての解説はほとんどいらないでしょう。クッキングパパこと荒岩一味が料理を作っていきます。今なお連載が続いている人気作ですね。覚えておくといいのは、現実の2年が作中の1年になること。そう、いわゆるサザエさん時空とは異なり、ゆっくり年を取っているのです。読んでいるこちらも、なんか作中の子供達の成長を見守るような気になっていくのです。

●どんぶり委員長

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真面目な委員長が、ある日クラスメイトの吉田が作った丼に衝撃を受け、以来丼の虜となる……というお話です。さまざまな丼が出てくるのですが、中にはかなり変わり種丼も。でも、ちょっと頑張れば作れそうだし、おいしそうなところがいいんですよね。

●かりん歩

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高杉さん家のおべんとう』の柳原先生の新作は、お散歩漫画でした。
いや、じゃあ料理漫画じゃないじゃんと言われるかもしれないんですが、舞台が喫茶店なものでして。
主人公のかりんは、溺愛している妹くるみが手がかからなくなったとき、何をすればいいのか悩みます。内定も取れません。そんな中、喫茶店をやっているおじいちゃんが倒れてしまうのです。一体自分は何をやりたいか、そんな中、大学の高杉先生からアドバイスを受けたのが、自分の「原風景」を地図化することでした。かくしてかりんは、自分の原風景を見つけるために、くるみと一緒に散歩をするのです……
ここで気づいた方もいるかもしれません。高杉先生は、前作高杉さん家のおべんとうの高杉温巳くんです。そう、まんま、地続きといいますか、世界は共通で、数年後のお話なのですね。前作を読んだ人はもう読むしかありません!

●忘却のサチコ

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主人公の佐々木幸子は、敏腕編集者。結婚も決まり、順調な人生を……と思ったら、いろいろとダメなことに。もうこうなったらやけ食いしか無い! というわけで、美味しい物を食べて全ての物を忘れてしまう忘我の瞬間を追い求める、そんな漫画なのです。

●味噌汁でカンパイ!

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主人公は父子家庭で育つ中学生の善一朗。そこに、幼なじみの八重が朝ご飯を作ってくれることに……
という、幼なじみとの甘くて青い感じの生活がと思いきや。八重ちゃんは料理がからっきしだったのでした。というわけで最初に作る味噌汁は、定番であるダシをとっていないものだったり。
でも、あらゆる媒体の中で、「料理の失敗」を描けるのって、料理漫画だけの特権だと思うのです。テレビの料理番組とかで失敗とか、まあできないじゃないですか。ちょっと例外的な人はいなくもないような気がするのですがそれはおいといて。初心者が何故失敗したのかを描くというのは、他の媒体にはない料理漫画の強みであり、この作品はそれを第一話で体現しているのです。

山賊ダイアリー

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この漫画が始まったときには、度肝を抜かれました。たんたんと猟師生活のことを事細かに描いているのですから!
もちろんただ単に猟をするだけではなく、獲物を調理します。というわけで、料理漫画としてカテゴライズしているのですね。
全編役に立つような、でもそんなに山にいかないような……とか思っちゃったり。現在は続編の山賊ダイアリーSSが始まっていますね。

山賊ダイアリー(1) (イブニングコミックス)

山賊ダイアリー(1) (イブニングコミックス)

●いぶり暮らし

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燻製の漫画です。この漫画にも多大な影響を受けているのです。何せ今や、キャンプに行くとなったら真っ先に東急ハンズで燻製用のウッドを買って、キャンプの間中お酒をちびちび飲みながら燻製やったりしているぐらいですから。
主人公は頼子と巡のカップル。同棲中の二人の休みがあったときにすること、それが燻製です。何がいいって、定点カメラで時間の流れを表す演出がまたいいんですよ。待っている時間もおいしい、という燻製の本質を表しています。レシピ本も出ていますよ。

いぶり暮らし  1巻

いぶり暮らし 1巻

●不倫食堂

まあなんというか、タイトル通りです。試し読みはこちら
グランドジャンプ新連載試し読み|『不倫食堂』山口譲司

主人公の山寺隆一が、仕事の帰りに美味しい物を食べに行き、不倫をする。という……
必ず食事の後にベッドシーンが入るのはどうなのかとか、このご時世に不倫を肯定するのはどうなのかという話はあります。ので、料理漫画部分にのみ言及すると、案外しっかりとした料理漫画となっていたりします。各地のおいしいものを紹介しつつ、食べ方についても少し一家言ある、という感じですね。

ワカコ酒

www.zenyon.jp
今やドラマもシーズン3を迎え絶好調のワカコ酒。1巻が90%還元中です。
一巻を読んで即書き上げたレビューがこちらにあります。
www.excite.co.jp
まだ読んでない人は読んでおいて損がないですよ!
僕も電子版でも買っておこうかな……

ニートめし!

seiga.nicovideo.jp
こちらもタイトル通りといえばタイトル通り。ニートがありあまる時間を使って美味しい物を食べようと努力するフリをする!
はい、努力するフリというか、なんというか。まあ、ニートなので、こう、勤勉にどうこうという展開にはあまりならないんですね……なかなかに難しいところです。

●ばくばく!バクチごはん

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主人公は新人アイドルの西宮ひなこ。彼女の趣味は、イベントなどでギャンブル場に行った際、そこの飯「バクチごはん」を食べることだったのだ!
というお話。球場三食が球場なら、こちらは競艇場とか競馬場とかのバクチ場、公営ギャンブル場のご飯ですね。ギャンブル場でのご飯は安くて美味しいという評判なので、この作品を読んでからかなり行きたさが募っております。

●めしぬま。

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昨今の中ではかなり評価がわかれている料理漫画ですね。主人公の飯沼は、通称「めしぬま」。食べることばかり考えていて、普段は死んだ魚のような目をしているんだけれども、食べるときは思わず笑みがこぼれてしまう……という表現だったらまだいいんですが。なんというんでしょう。変な風に蕩けている顔といいましょうか。かわいい女の子の顔の方でも賛否両論あるジャンルで、それを男性でやると賛否両論の否が多くなってしまうなあ……という作品だったりします。

めしぬま。 1

めしぬま。 1

美味しんぼ

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なんとびっくり! 美味しんぼも1巻が90%還元でしたよ!
まあもう説明はいらないと思いますが、ダメ社員の山岡さんが新入社員の栗田さんと一緒に、勤め先の「東西新聞社」の悲願である究極のメニューを作ることを目指す。というお話です。少なくとも1巻の時点ではそうなんですよ!

●本日のバーガー

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本格的なハンバーガーをテーマにした作品ってあまりなかったかもしれません。原作者の花形怜先生は本当にそういう絶妙な部分をつくのがうまい!
世界中のハンバーガーを知り尽くした神宮司慧が脱サラして作ったハンバーガー屋さんが舞台です。お話の筋書きは、料理漫画の王道が多いかな。何か問題が発生して、それをハンバーガーで解決していくという感じです。もちろん、単なるハンバーガーというわけではなく、世界中のさまざまなものからヒントを得たハンバーガーが登場するのです。

くーねるまるた

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ポルトガルからきたビンボーなマルタさんの日常を描いた漫画です。なんというんでしょう。このマルタさんほど、人生を楽しむ達人を見たことがない、というぐらいに、さまざまなことを楽しそうにこなしていくのですね。もちろん食いしん坊のマルタさんですから、料理だって(ビンボーなりに)工夫しちゃっています。ゆったり、のんびりと楽しめます。

●らーめん才遊記

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らーめん発見伝の続編です。残念ながら発見伝は90%還元ではありませんでした。でも、ここから読んでも楽しめます。
主人公の汐見ゆとりは、絶対的な舌の持ち主。いろいろあって、前作らーめん発見伝の最大のライバル芹沢さんのフードコンサルティング会社に就職をします。さまざまなお店のラーメン立て直しを、時に失敗し、時に大成功しながら進めていく、ゆとりの成長物語の面も持っている作品です。
テーマがテーマだけに、その当時の最先端のラーメンや、ラーメン業界の大きな問題についてもとことん語っていたのが印象的でした。特に最後の、化学調味料のくだりとかはもう、なんというか感動です。

らーめん才遊記(1) (ビッグコミックス)

らーめん才遊記(1) (ビッグコミックス)

●聖樹のパン

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主人公のほしの聖樹(まさき)は、凄腕のパン職人だけれども、いろいろあって自信を失っていた。それが、小樽のペンションのパン職人となり、自分のパンを食べて笑顔になる人々を見て、少しずつ自信を取り戻し、成長していく……というお話です。
お話もさることながら、パンに関する細かい豆知識がすごいんですよ。水の硬度の話とか、小麦の違いとか、さまざまなお話がこれでもかと出てきます。読めばきっとパンを食べたくなること請け合い!

●買い食いハラペコラ

seiga.nicovideo.jp
女子高生が! 二人で! 買い食いする! 説明っ!
買い食い漫画です。帰り道に商店街などで買い食いします。かわいい。
ニコニコ静画で、コメントの数が多いほど買い食いのグレードがあがる(お小遣いがもらえる?)というキャンペーンをやっていたような記憶があったのですが、結果を見るのを忘れていました……

買い食いハラペコラ : 1 (アクションコミックス)

買い食いハラペコラ : 1 (アクションコミックス)

めしばな刑事タチバナ

実写ドラマにもなった人気漫画。
ちょっと試し読みが見つからなかったので、その昔にエキレビに書いた記事をぺたりと。
www.excite.co.jp

タチバナが語るうんちくは、なんというかあまりにディープであり、どういう取材をしたらここまで……と、毎回うならされます。それがまだまだ続いているんだから本当にすごい。
まあこれも、持っていなかったらこの機会に絶対にゲットした方がいいですよ。面白い。

めしばな刑事タチバナ(1)[立ち食いそば大論争] (TOKUMA COMICS)

めしばな刑事タチバナ(1)[立ち食いそば大論争] (TOKUMA COMICS)

食戟のソーマ L'etoile―エトワール―

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食戟のソーマのスピンオフ作品。主人公は、作中最強キャラの一人、四宮シェフ……の若かりし頃のお話です。定食屋での知識を中心に勝ち進んでいくソーマ本編とは異なり、舞台もフランスだし、フランス料理がメインです。でも、日本の食材とか技法とかも使うという。十分に面白いんですが、少年漫画としてとらえるとソーマ本編の方がやっぱり上かなあ。

フードファイタータベル

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あの、ジャガーさんマサルさんうすた京介先生がグルメ漫画に……!
という感じになったかどうか。まあ、ギャグ漫画です。料理漫画に入れるかすごく悩んでいたりして。ギャグ漫画としてはかなり面白いんですけれども、料理漫画……? という疑問符が付くのは否めません。じゃあなんで載せたかっていわれると、好きだからとしか言えないという。

●ソムリエール

ソムリエール|集英社グランドジャンプ豪華連載陣
数々のお酒漫画原作をてがける、城アラキ先生原作のワイン漫画。
主人公は樹カナ。女性なので、ソムリエールというわけですね。ワインを通じて、自分を援助してくれた足長おじさんとの交流や、詐欺師とまで言われた父親の足跡を追ったりする、人間ドラマ。ワインに関しての描写はとても細かく、接し方等も含めて勉強になります。

バーテンダー a Tokyo

バーテンダー à Tokyo|集英社グランドジャンプ豪華連載陣

そして、ソムリエールと対になるような形で連載されていた『バーテンダー』が、主人公も入れ替えて『バーテンダー a Paris』になり、さらにその続編がこの『バーテンダー a Tokyo』です。
主人公のバーテンダー佐島蓮と、彼を取り巻く人間ドラマが描かれていきます。パリ編に対する東京編だけれども、ここから読んでもだいたいは大丈夫です。ちなみに現在はさらに続編の『バーテンダー 6stp』が連載中ですね。

神の雫

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日本はおろか、韓国やフランスでもワインブームを巻き起こした、まさにワイン漫画の決定版。
神咲雫は、父親であるワイン評論家神咲豊多香が残したワイン『神の雫』を巡る試練に巻き込まれます。相手は豊多香の養子にして新進気鋭の天才ワイン評論家の遠峰一青。二人は神の雫を求める前に、まずは12本の「十二使徒」と呼ばれるワインを求めるのだった……
まあ、もうなんというか、ワインの表現に関しては右に出る物がいませんね。

神の雫(1) (モーニングコミックス)

神の雫(1) (モーニングコミックス)


●マリアージュ神の雫最終章
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十二使徒を集め終わり、いざ神の雫かと思ったら一端連載が終わりまして。間に一作品挟んで、満を持して登場したのがこの『マリアージュ 〜神の雫最終章〜』です。マリアージュとは、フランス語で「結婚」という意味。料理とワインの素敵な結婚は、料理の味とワインの味双方を高めてくれます。というわけで、こちらはワインと料理のマリアージュを重視したお話が展開していっています。


●オリオリスープ(99円)
morning.moae.jp
こっからはおまけ(50冊にたどりつかなかったので)
オリオリスープがなんと99円でした。これはお買い得! 四季折々のスープが本当おいしそうなんですよね。

オリオリスープ(1) (モーニングコミックス)

オリオリスープ(1) (モーニングコミックス)


●ザ・シェフ(33円)
もひとつおまけに。あの「ザ・シェフ」も33円でした! この機会に買うしか!

ザ・シェフ 1巻

ザ・シェフ 1巻


たぶん、まだまだ探せば出てくると思います。もしかしたら続きを書くかも。でもその前にセール終わっちゃうかな……

アキバBlogさんで「今読むべきグルメ・料理マンガ4選」を料理マンガ研究家・杉村啓が語る!という記事が公開されています

blog.livedoor.jp
料理マンガ研究家として、インタビューをされちゃいました。その模様がアキバBlogさんに掲載されております!!

インタビューをしてくださったのはかーずSPのかーずさんです。

最近の料理漫画について、あれこれ語っております。今のトレンドは「二人モノ」だと思うのですよ。
一番有名なのはインタビューでも出てきた、『きのう何食べた?』だと思います。他にも、『高杉さん家のおべんとう』や、『いぶり暮らし』などもそうなのですが、近しい関係だったりする二人が料理を作って食べていく。そういうジャンルがとても多いのですね。『パパと親父のうちごはん』とか。

そんな中でイチオシとしてあげさせてもらったのが、『新米姉妹のふたりごはん』です。
2巻が7月26日発売ですね!

自分もコラムという形で関わらせていただいているので、あまり褒めすぎるのも何なのですが、あれです。この作品は本当に細かいところに気をつけているというか、随所に料理をする人の発想が出てくるんですよ。

料理をする人の発想といえば、『きのう何食べた?』のよしながふみ先生が有名です。家で食べる料理を、手際よく作るその手順は、マンガにしてみるとびっくりするほどシンプルに見えます。でも実際にその通りに調理をすると、しっかり料理ができあがる。ポイントを押さえて、無駄を極限まで削ぎ落として表現しているからシンプルに見える素晴らしい作品です。

『新米姉妹のふたりごはん』は、さらにそこに料理の楽しさや面白さを積極的に伝えてくれるのです。しかも、手抜きがない。手抜きというのは、ちょっと変な表現ですが、料理をする上や食べる上で当たり前の部分を当たり前に省略しないで描いている、ということでしょうか。あやりが髪をくくるところもそうですし、食べているときも口の中にものが入っているときにはしゃべらなかったり、肘をついていたりしないとか、普通にお行儀良く食べているのです。なので、作っているシーンも、食べているシーンも、不快に思う要素がなく、楽しさがこれでもかと伝わってくるのですね。

楽しさはまた、調理器具にも現れています……ってこのままだとインタビューで話したことの拡大版になっちゃう。
とりあえずあれです。読みましょう! ちょうど2巻が出てきましたし! 僕のコラムも載っていますし!

最後に、インタビューで話したり、いまここで話した本のリンクをペタッと貼っておきますね。どれも面白いですよ!

きのう何食べた?(1) (モーニング KC)

きのう何食べた?(1) (モーニング KC)

高杉さん家のおべんとう 1

高杉さん家のおべんとう 1

いぶり暮らし 1 (ゼノンコミックス)

いぶり暮らし 1 (ゼノンコミックス)

パパと親父のウチご飯 1 (BUNCH COMICS)

パパと親父のウチご飯 1 (BUNCH COMICS)