ラーメン才遊記 9巻
日本一の女性ラーメン職人を決定する「なでしこラーメン選手権」もとうとう準決勝が終わり、決勝進出者の4人が決まりました。まあ、今まで読んできた人には大方の予想通りの面子で決勝戦となります。しかし、麻琴ちゃんの「麺神降臨!」パフォーマンスはとうとう作中でも「なにあれっ!? あの子どうなってんのっ!?」「私もわけ分かんないですよっ!!」とツッコミが入るようになりました。よかったよかった。
さて、今回はそこが焦点ではなく、主人公ゆとりの勤めている会社『清流企画』にとんでもない危機が訪れます。なんと、全ての「らあめん清流房」店舗のそばに、ほとんど同じようなラーメンでしかも値段が安いラーメンを売るお店が同時にオープンするのですね。しかもオープン1時間前までビニールシートで何のお店かわからないようにする徹底ぶり。完全につぶしに来ています。果たしてゆとりと、芹沢はどう対抗するのか……? というお話です。
お話なんですが。
正直それを越えるインパクトのお話があって、全てをそこに持っていかれてしまいました。呪われたラーメン屋の相談にのるというお話で、無茶な常連が次々に出てくるのです。そこのノマドの描写がもうひどい。あまりマンガの引用をそのままするということはしたことがないんですが(というかみんな普段どうやってあんなに綺麗に画像撮っているんでしょう。自炊しているのかな)、ちょっとペタッと貼ってみます。
「充電OKって言ったじゃん!? まだフル充電されていないんだよっ!!
充電切れでデータ飛んだら責任取れんのか!! 僕らノマドには命取りなんだぜ!!」
「の、のまど……?」
「イエース!! アイ・アム・ノマド!! ノマド!! ノマド!!」
いやー、ノマドって本当に恐ろしいですね。
次のページの1コマはこんな感じです。
ノマド!! ノマド!! ノマド!! ノマド!! ノマド!! ノマド!! ノマド!! ノマド!!
というか、ラーメン屋でノートパソコンを広げるなよという感じですが。
ラーメン才遊記やその前シリーズラーメン発見伝では、とかくインターネットを揶揄した表現が出てきます。ラーメンブロガーがラーメン屋のことを書いたら想像以上に繁盛して自分が食べられなくなったために同じブログで味が落ちたとくさす話とか。まあ今回もその一貫ではあると思うのですが、それにしたってこのノマド描写はすごい。どうせならノマドの伝道師に当たる人達の容姿にしたらもっと面白かったのでは……と思ったりもしますが、それは多分やりすぎなんでしょう。
というわけで、ラーメン才遊記。これからも目が離せません。
2013年4月30日発売
- 作者: 久部緑郎,河合単
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2013/04/30
- メディア: コミック
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8巻の記事はこちら
ラーメン才遊記 8巻 - 料理漫画を研究してます